DESMAN

その外見とアクションから、水生適応をとげた唯一のモグラの名がつけられた “DESMAN/デスマン” 。
ここでは発案からイメージ通りのアクションに至るまでの過程を振り返ってみたい。
  • DESMAN
    Type:SURFACE
    Length:82mm body
    Weight:1oz class
    Color:CLACKLE ORANGE BACK

Concept

試行錯誤を繰り返す日々の中、スタッフがハイサイダーのジョイントを2節目で切り離し、ブレードをつけて泳がせていたところ、いろいろなルアーのボディにブレードをつけてアクションを見てみようということになった。

様々なボディ形状やブレードセッティングでテストを繰り返すも、理想のレスポンスを得られずあえなくボツになったモデルたち。ウィングを取り去ったカクルボディや、体高があるもの、ベリーがフラットなモデルなど、形状はさまざま。

右下の写真は、ハイサイダーのヘッドのコアだけを使った試作品。カッターでひたすら削り、ブレードアクションとのバランスをとった。

そしてウェイト調整を行い出来上がったプロトは、変則的な動きをタダ巻きで繰り出す、デスマン・アクションの原形を見せてくれたのである。面白い動きを見せたこのプロトを元に、チューンアップが行われていく。

ボディ形状は円筒形に。ブレードをつなぐヒートンは、できるだけ腹側に刺すほうがアクションが良いことがわかったが、ときどきフックとブレードが絡んでしまう。下の写真は1mmφステンレスワイヤーを使って試した、ヒートンが長いモデル。
フックがボディに刺さってしまうトラブルも発生していたため、フックの暴れを抑えるようボディに深く埋めていたが、フッキング率が低下してしまいNG。また、大きな変化として、“顔”がボディ側面から消えた。

そしてたどりついた形がこの写真。
横アイと絞り込まれたヘッド形状の相乗効果で、水面直下を安定して泳ぐようになった。ツンのめるようなボディのヒラ打ちを起こす連続アクションも、レスポンスがよくなった。
このあたりで顔のモールドがボディ上面に作られることが決まる。
ヒートンはやや短いものになった。サイレントキラーからの流用パーツなのでネジが切られているのがわかる。フックがボディに刺さるトラブルは、小径のカップでは改善できなかったため、カップサイズをいくつか試すこととなる。

DELIVERY MODEL

■REAR HOOK

フック部分は最終的に大きいカップサイズに変更してST-36#4フックの暴れを抑え、トラブルレスに仕上がりました。
ブレードは、トルクフルなバイブアクションと派手なノッキングアクションとを両立させるコロラドブレード#5を採用。

 


■BODY FORM

ボディは円筒形。ボディエンドはバーチカルにカットされ、大胆なヒラ打ちを見せてくれると同時に、ブレードを大きく振って暴れさせます。
φ1.6mm長軸ヒートンによって、フックとブレードが絡むトラブルを回避しました。さらに重すぎないリアバランスが、アクションにベストなキレを生み出しています。

 


■HEAD DETAIL

削り込んだヘッドと上向きのアイ角度が、水面直下を安定して泳ぎ“ダイブするかと思いきや→水面でヒラ打ちする”という、デスマン独自の連続アクションをより確実なものにしています。

 


デリバリーカラーはアピール力の高いマットブラックボディに視認性の高いクラックル・オレンジバックに決定。